MESSAGE

贅沢なことが特別なのではない、

特別なことが贅沢なのです。

代表理事 來住 尚彦

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「世界に向けて日本の魅力を発信する。」

東京オリンピック・パラリンピックを2020年に控え、東京そして日本に変革が起き始めています。それに付随する課題を明確にし、更に世界に向けて何をどう伝え広めるかを、多くの分野で考える必要があります。

東京は世界的に見て魅力的なコンテンツに溢れている一方で、東京は分かり辛い側面もある都市です。たとえば、渋谷、中目黒、表参道、青山、それぞれの街の特徴、魅力をクリエイティブに分かり易く伝えることは、なかなか難しい事ではないでしょうか。

訪日した方々が、また1年後、2年後に来て、東京って更に面白くなったよね、と言って頂くためのきっかけがオリンピック・パラリンピックかもしれません。

訪日外国人数を「2020年に4000万人、30年に6000万人」にすると掲げた日本には、海外の方々が何度でも訪れたくなるような働きかけが求められています。

東京そして日本各地域において、魅力的なコンテンツをよりわかりやすくアートを通して面白く伝え、発信していくことが、アート東京の使命だと考えています。

「見えないものを見えるようにして流れを活性化する。」

私たちは、2016年より「日本のアート産業に関する市場調査」を始めました。

それまで、日本のアート市場規模がどれくらいかという調査レポートや、海外との比較、推移、また輸出入の状況など、アートの分野におけるデータ指標はありませんでした。

これらをしっかりと調査し公表することで、今まで見えていなかった日本のアート市場独自の特徴が浮かび上がると同時に、様々な人たちが客観的なデータをもとにしてアートを取り入れたビジネスを考えられるようになりつつあります。これまで日本のアートシーンに少し距離を感じていた企業も、この先、日本のアート産業に新たな刺激を与えるようになると私は信じています。

アート東京が専門性や分析力を活かし、ものごとを可視化させることで、日本の文化芸術の流れをより活性化させる役割を果たすことが出来ると私は思います。

「文化芸術で自分自身を表現することの格好よさ。」

海外クライアントオフィスに招かれたことがあります。部屋にはアートが飾ってあり「僕はこういう考え方だからこの作品を置いています。」と、まずアートの話題から入ります。パーソナリティを示すために、アートはとても分かりやすいコミュニケーションツールだと、彼らは知っているのです。25歳の時に買った作品、35歳の時に買った作品、45歳の時に買った作品と並べると、それだけで自分自身の興味や、思考の歴史をスマートに提示することができます。

ファッションや趣味の話題で自分を表現するのも良いでしょう。しかし、その選択肢に1つアートを加えてみてはどうでしょうか。私はアートを日本の生活に根付かせていくための手立てを考えなければいけないと思うのです。

そのためにエンターテイメント業界で培ったノウハウや思考、そして文化芸術に限らず色々な領域にある優れたシステムを、積極的にアートの世界に活かしたいと考えています。

「最大のトランスレーターになること。」

オリンピックは選手だけでなく、たくさんのスタッフやボランティア、そして昂揚した空気感を含めた全体が大会を作るように、芸術文化分野も職業、立場などバラエティに富んだ方々に参加して頂くことで拡充し発展します。皆で新しい文化を作り上げていく喜びを、分野や領域を超えて共有することこそ、思いもよらない出会いや素晴らしい未来を生むと私は信じています。

今、他分野の組織や企業が「アートの力」に注目しています。日本のアートが動き始める時が間もなくやってくるかもしれません。アートが動き出すということは、日本文化が動き出すということです。

私は、その動きを加速させ、世界中の人々が日本の魅力に出会う機会を創出し、適切な言葉や表現で伝えることで人々を繋げたいと思っています。アート東京は、日本の文化芸術ひいては日本を発信するための最大のトランスレーターにならなければならないと考えています。

プロフィール

2015年5月一般社団法人 アート東京 設立。国内最大級の国際的アート見本市「アートフェア東京」のエグゼクティブ・プロデューサーを2015年より務める。日本のアートマーケットの発展と芸術文化の振興を目的とし、アートを軸に様々な事業を企画、制作する。

1985年、株式会社東京放送ホールディングス(株式会社TBSテレビ)入社。コンプレックスライブ空間「赤坂BLITZ」(1996年)を企画立案し、支配人に就任。赤坂サカス推進部部長として、エンターテイメント施設と都市の共生をテーマに、複合エンターテイメント空間「赤坂サカス」(2008年)の企画立案、プロデュースを行う。様々なテレビ番組や舞台、イベント、コンサート、音楽ソフトのプロデューサー、演出家として活動する他、地方自治体や行政機関のブランディング、企画プロデュースを多数手がける。また、京都大学、東京藝術大学を含む教育機関や自治体等で、講演活動を行う。

現在は、現職として「アートフェア東京」を主催し、内閣府を始め、外務省、経済産業省、厚生労働省、文化庁、観光庁、各自治体及び駐日各国大使館と連携し、芸術文化を通じた国際交流の場を創出。多くのメディアを巻き込み、国内外に広く情報発信するなど、日本のアートシーンの発展に寄与するとともに、アートを軸に分野横断的で国際的な交流を生み出す活動を行う。
2016年より「日本のアート産業に関する市場調査」をアート東京として実施。アートを切り口に地域の魅力を外国人に紹介する「アートツーリズム事業」実施、地方創生に貢献。2017年には、文化庁助成事業、平成29年度戦略的芸術文化創造推進事業「美術分野における地方発以上拡大等の取組に関する企画運営業務」企画案選定委員会委員を務めるなど、芸術文化の拡充に寄与している。